コーチ・カウンセラーのためのFORTUNE式ブランディング術

「正しいこと」をするより「善きこと」をする

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「コーチング技術」にも
「自分ブランディング」にも
自信がないコーチを一流の
プロにする研究ばかりをしている
清水良胤(よしたね)です。

前回の記事
「成功法則はない」
で私たちがどれほど結果には
原因があると信じているか、
についてお伝えしました。

成功事例をいくら分析しても
これをやれば必ず成功する
というような原因や法則は
見つけられません。

ビジネスは人間相手であり、
複雑系の問題です。

複雑系の問題に対しては
原因を特定することは
ほとんど不可能なくらい
に難しいのです。

でも私たちには
本能的に原因探しをして
しまうところがあります。

また私たちの脳は
成功することをやるのが
正しいことで、そうしない
ことは間違っている、
と捉えたがります。

「正しいこと」「間違ったこと」
という二項対立的な考え方も
私たちの脳が大好きなフレーム
です。

私たちの脳はこの複雑な
世界をシンプルに理解
したがるのですね。

複雑な世界には
正しい、間違っていると言える
ような明確な答えはありません。

これまでの時代は
「自分の方が正しい」と
正しさを競った時代と
言えると思います。

そのため「正しいことは
これだ」と主張すると必ず
反対がでてきます。

これからの時代は、
個として正しさを貫く
というより、場を共有し
人とつながり何かを共創して
いける共創的な人間になること
が求められます。

ブランディング術は仲間を
集め、居場所をつくり
ビジネスを共創することを
目指します。

その際にとても大切に
なってくるのが、
「善きことをする」
ということです。

「善きこと」をするとき
みんなが一緒になれます。

善きこと」につながること
は何でもありだからです。

「答えが一つ」の世界では
ありません。

「正しいこと」の世界には
「正しいことをしなければ
ならない」という一つの答え
しかありません。

多様な選択肢がないのです。

「これが成功法則です」と
言われ、正しいと思い、
高いお金を出してノウハウを
購入する人がいます。

そのノウハウでうまく
いかなかったらどうするの
しょうか。

どうして良いか分からなく
なると思います。

そこでまた別の成功法則を
見つけようとすると悪循環に
陥ってしまいます。

ここでは
「正しいことをしなければ成功
しない」という呪縛から解放され
る必要があるのです。

「正しいこと」よりも
ぜひ、「善きことをする」ことを
心がけるようにしてください。

「善きことをする」というのは
自分にとっても善いこと、人に
とっても善いことをすること
です。

クライアントにとって善いことは
何かを考えればよいのです。

そう考えればいくつもアイデアが
でてくるはずです。

それを商品にして、価格以上の
価値をつけて販売するのです。

するとクライアントは
「こんな値段でここまでして
くれるんだ」と驚くかも
しれません。

そしてクライアントは
「健全な負債感」を抱くこと
になるでしょう。

「健全な負債感」というのは
「ここまでしてもらったら、
申し訳ないなぁ、何かお返しを
したいなぁ」という気持のこと
です。

それにより、クライアントが
リピート客になってくれる
可能性は飛躍的に高まり
ます。

思いのほか善いものを
もらったと感じた人は
受け取った以上のものを
返そうとするものです。

そのキャッチボールで関係性
が深まっていくのです。

少しでも高額で商品を
売り込み売上げを上げることに
熱中すると、クライアントの顔が
一万円札にしか見えなくなる
という落とし穴もあります。

そういう顔つきをしていると
クライアントは間違いなく
逃げていきます。

ですから
クライアントにとって
善いことは何かを考える
ことが第一なのです。

利用しあう関係ではなく
共創し合う関係を
クライントとの間につくる
ことを目的にするべきなのです。

そのためには「正しいこと」
より「善きこと」をする、

これが私の考える
ブランディング術です。

(了)